Queen Mary IIの模型を作る
30年程まえ父が潜水艦のおもちゃを作ってくれた。最近、納屋から
発掘して子供用が遊んでいる。
もともとは水中モーター(当時はマブチモーター製、現在は
ほぼ同型のものがタミヤ模型製で手に入るらしい)を
船底に取り付けられるようになっている。
艦橋は紛失してしまったが、ほとんど当時の形をとどめていて、
丈夫に作っておけば長くもつものだなあと感心している。
船体は一本の木からの削りだしで確かに壊れる要素がない。
家庭用プールの季節がやってきたので、ふと同じようになにか
作ってやろうと思い立った。
この潜水艦について。当時父は資料はなにも見ずフリーハンドで作っていた。
- 具体的なモデルはないみたい。
- 艦橋の少しまえにミサイル発射口の様なものがある。
- 先端は船のように尖っていて、最近の潜水艦とは異なる。
- かといってむかしの潜水艦のように船そのものの格好もしていない。
そんなところ。
目標を設定。
まず、なんでQM2か。暫くまえ、ケーブルテレビのディスカバリーチャンネルで
QM2の建造から試運転(全速で旋回したりする)までの番組を見てちょと
感動したから。
最近の大型客船は速度を重視しないのと居住性を重視するためか寸胴で船の
上半分がリゾートホテルみ
たいでかっこわる船が多いが、QM2は大西洋をわたるためか速度重視で
細長くってかっこいい。あと、煙突のデザインが子供のころすきだったQE2の
煙突の形を踏襲しているから。それだけ(だけって、十分理由が多い)。
- 子供用に作るのだから、落したりしても壊れない構造。
- ディテールは追わず雰囲気を重視。
- 水に浮べて遊べるもの。
- 出来るだけ手持ちの素材、工具で作る。
製作
- 納屋で改築の時にあまった1.5 cm位の厚さのヒノキの端切れ
を発見。これを使うことにする。

写真手前。板の大きさから30 cm位の長さにして板を3段重ねて
つくることにする。
MQ2の写真をネットで拾ってきて、上からと横からの図面を
適当に描く。それをこれまた適当に3段に等分し、3面の板の
図面をつくる。はさみで図面を切り取って、板にはって型を移す。
切り出した板を重ねて木ねじで固定。
- ひたすら削る。左右対称に作るため、修正を加えつつ。
素材から雑に切り出したため、削る量が多く閉口する。
でもさすがにヒノキは削るととてもいい香がする。最近問題になっている
アスベストなどと違って古来からの素材は削りかすを吸っても特別有害
ってことは無さそうなので子供のまえで安心して削れる。
ここで少し小言。奥さんからみればどんな素材であれホコリはホコリら
しいけど、、、、
- 凸面はカッターナイフで十分削れるが、凹面はカッターでは
刃が薄すぎて削りにくい。切り出しナイフと慣れないノミで
凹面、特に球状船首近辺をそろそろ削りだす。
- 辺の工程の写真が無いのは、上手くいくかどうか分らないままに
つくっていたから。写真をとる心の余裕がなかった。
- 一旦大雑把な格好を掘り出してペーパーをかけてから、
QM2の写真を見ていると、船尾が不思議な格好をしているので、
それを再現してみる。

船尾はこんな感じに

だいぶ実物とは違うけど、雰囲気ということで。
- この段階で水に浮べてみる。木製で中身が詰っているので
結構沈んでしまう。上半分は軽い素材で作ることにする。
これはしょうがないとして、、、
- QM2の特徴がもっともでているブリッジをつくった。
船室はそこらから発泡スチロールを探してきて作る。
雰囲気を味わうため煙突も作ってみた。
が、最近は環境に配慮してか電化製品などの梱包材にほとんど
発泡スチロールが使われていないのでみつけるのに結構苦労する。

もう一度水に浮べてみる。ガーン!ブリッジが重過ぎるのかあっさり
転覆。負けおしみではないが、イメージだけで作ったブリッジは
実際と大部違うので軽量化をかねて作り直すことを決意する。
- 新着情報。京商からR/Cサブマリンモータなるものが発売されてます。
水中モータをRC化したもの。定価3150円。これ買うしかないです。
そしてこれを眺めるうち新構想が。