Online Offline Analizer Manual ver.1.0

Last Update:   Oct. 20, 1997
Modification:  Feb. 14. 1998: added commnet on CERN lib version 97a
            :  Nov. 15. 2000: added comment on IBM AIX 4.3
            :  Sep.  4. 2001: added comment on small modification
            :  Sep. 30. 2010: poted to Llinux (gfortran)

HBOOKにFillするための配列の初期化にCPU timeの多くを費やしているようだったのでCのlibrary関数で初期化するようにした。

これまでは do.. enddoで配列に値を代入し初期化していた。
Cのlibrary関数 memcpy（メモリーのコピー）を用いてまとめて初期化するようにした
なおプログラム内の各routineでの時間消費量を調べるためにprof コマンドを用いた。使用法はコンパイル時に-pオプションをつけるだけ。 mon.outという名前で実行時の消費時間の記録を残してくれるので、
とする。詳しくはmanを参照のこと。
実行結果Iが
実行結果IIとなった。
rev_zeroが初期化のroutineの名前。かっこ悪。

PAW上のマクロを用いて二次元ストグラムにgraphical cut(PAW のコマンド gcutの様なもの、バナナゲート）を定義できる機能を追加。

RCNPの計算機がIBM AIX 4.3に更新されたことにともない、 source codeに手を加えた。 (Nov. 15. 2000) souceは $(HOME)/offline/Src/IBM 以下においた。

IBM LX Fortran Fortran 7 ではstructure

STRUCTURE /structure_name/
  INTEGER aaa
  REAL    bbb
  ....
END STRUCTURE
...

というDEC Fortranの拡張形式をサポートしていないようなので、（ LX Fortran User's Guideのここ）

TYPE structure_name
  INTEGER aaa
  REAL bbb
  ....
END TYOE
TYPE (structure_name) val_name

にかえた。これは、Cで

typedef struct structure_name{
   int aaa;
   float bbb;
   ...
}
struct structure_name val_name

と宣言すれば、相互に参照できる。

makefile のCompiler Optionを適合させた。 CからFortranの関数をよぶ際に関数名に"_"をつけないOption
```
f77 -qextname
```
を陽に指定した。
そのほか細かいBugfixをおこなった。本来自動的に対応しているつもりだった big endian、 little endianの識別を修正した。など。
CERN Lib 2000とLinkするようにした。

System概略




                                FERA Bus     ┌─────┐   VDC
                                 ┌─────┼  L3377   ┼───
                                 │          └─────┘
			         │          ┌─────┐   Schinchi
                          HSM8170│┌────┼  4300B   ┼───
         ┌─────┐    ┌──┼┼─┐    └─────┘
         │   MARI   ┼──┼   VME05  ┼───........
         └──┼──┘    └──┼──┘  
         TCP/IP│      RFM5570   │          
          FDDI │                │      ..................    
               │                │     :    ┌─────┐
     ┌────┼────┐      └─────┼  J11     │
         ┌──┼──┐┌┼────┐   :    └──┼──┘
         │  KASUGA  ││ .......  │   :    ┌──┼──┐
         └─────┘└─────┘   :    │  CAMAC   │
                                        :    │          ┼─ SSD....
                                        :    └─────┘

Commands

trg

Files

ソースファイル

詳細は、~/offline/Src/makefileを参照のこと。 ~/offline/Src/*.f, *.c, *.h, *.inc

wn_ana_shm

名前

wn_ana_shm - 民井System(TM)で収集されたデータを解析するアナライザ。
Grand Raidenからのデータをonline、offlineで解析し、結果をCERN Library のHBOOKの形式で出力する。

形式

 wn_ana_shm ( -f file_name | -h host_name )[ -k shared_memory_ID ]
                       [ -g global_section_name ]
                       [ -nt ntuple_output_file_name ]
                       [ -hb hbook_output_file_name ]
	               [ -s STDIN ]

( )内は必須オプション。[ ]内は使用方法に応じて指定する。

オプション

-f file_name
- 入力データファイルの指定。offline解析の際に使用。
-h host_name
- データサーバホストの指定。online解析の際に使用。名前は、 telnet、ftpなどの場合と同様に記述する。
- 例: -h kasuga.rcnp.osaka-u.ac.jp
-k shared_memory_ID
- 同時に単一のホスト上で（multi processorも含む）複数のアナライザを起動する場合、それぞれのアナライザを区別する必要がある。このような場合 -kでIDを指定する。
- 例:promptA> wn_ana_shm -h host_name -k 0 ....
- promptB> wn_ana_shm -h host_name -k 1 ...
- -kオプションを指定しない場合のdefault値は、-k 0
-g global_section_name
- CernLibの paw、paw++などでglobal sectionを用いて、online解析を行なう場合に指定する。global_section_nameは4 word以内の alpha-numeric-character。また大文字、小文字の区別はない。 -gオプションを指定しない場合のdefaultはglobal sectionを用いない。
- 注：現在のCernLibバージョン（96a）では、Digital Unix上ではglobal_ sectionは正式にはサポートされておらず、その動作は不完全。
- 注：CernLibがバージョンアップ（97a)されたので動くかもしれない。変更するには~/Src/makefileのライブラリの指定、
```
 CERN= -L/usr/local/cern/96a/lib
```
  を
```
 CERN= -L/usr/local/cern/97a/lib
```
  に変更し、 .chsrcなどでコマンドサーチパス、
```
 set path = (....... /usr/local/cern/96a/bin ....)
```
  を
```
 set path = (....... /usr/local/cern/97a/bin ....)
```
  に変更する。
-nt ntuple_file_name
- ntuple形式の出力ファイルを指定。アナライザ実行時のカレントディレクトリにある。hist_nt.inpファイルで指定された内容をntuple形式のファイルに出力する。ただし、
- hist_nt.inpがサイズ0のファイルであるか、有効な定義がない場合。 ntuple形式のファイルは生成しない。
- hist_nt.inpに有効な指定があるが、-ntオプションが指定されなかった場合、カレントディレクトリにwn_ana_tcp.ntが生成される。
- hist_nt.inpに有効な指定があり、-ntオプションが指定された場合。指定のファイルが生成される。
-hb hbook_file_name
- hbook形式の出力ファイルを指定。ナライザ実行時のカレントディレクトリにある。hist.inpファイルで指定された内容を hbook形式ののファイルに出力する。ただし
- hist.inpに有効な指定があるが、-hbオプションが指定されなかった場合、hbook形式のファイルは生成されない。
- hist.inpに有効な指定があり、-hbオプションが指定された場合。指定のファイルが生成される。
- 出力は、
  - アナライザが trg -out コマンドを受けとった場合。
  - アナライザが run end のブロックを受けとった場合。
  - 入力データファイルにEOFを検出した場合で、EOFを検出するまでに有効なデータブロックが、100以上あった場合。
  のいずれかの場合。
コマンドラインオプションなしで起動すると、オプションリストを表示する。
-s STDIN
- stdin をdataの入力とする。
- 例 gunzip -c input_file.gz | wn_ana_shm -s

リソース

カレントディレクトリには次の定義ファイルが必要。
- hist.inp hbook形式のヒストグラムの定義ファイル。
- hist_nt.inp ntuple形式のヒストグラム定義ファイル。
- scaler.inp パラメタの定義ファイル。
- test.inp ゲートの定義ファイル。
各々の書式は別項参照。

init_ana

名前

init_ana 定義ファイル（*.inp)のアナライザ入力ファイル（*.%tmp）への変換。*.inpファイルを書き換えた場合は必ず実行する。

形式

source init_ana

オプション

なし

入力

hist.inp, hist_nt.inp, scaler.inp, test.inp （入力ファイル）
hist.awk, hist_nt.awk, prm.awk. test.awk （ファイル整形用awkスクリプト）
環境変数 AWKPATHを指定すると、指定したpathからawkスクリプト*.awkをサーチする

出力

hist.%.tmp, hist_nt.%tmp, prm.%tmp

trg

名前

trg アナライザをコントロールする。

形式

trg (-out hist_ID | -clear hist_ID)[ -k shared_memory_ID ]

オプション

-out hist_ID
- wn_ana_shmが解析中のヒストグラムをhbook形式で出力させる。 numberは出力するヒストグラムのID。IDに0を指定するとすべてのヒストグラムを出力する。
-clear hist_ID
- wn_ana_shmが解析中のヒストグラムをクリア（すべてのチャネルを0にする）する。IDに0を指定するとすべてのヒストグラムをクリアする。
-k id_number
- 同時に単一のホスト上で（multi processorも含む）複数のアナライザを起動している場合、それぞれのアナライザを区別する必要がある。このような場合-kでIDを指定する。ただしhost上でのuser nameがことなる場合はdefaultの値で良い。例、
  - promptA> wn_ana_shm -h host_name -k 5 ....
  - promptB> trg -out 0 -k 5 ...
- -kオプションを指定しない場合のdefault値は、-k 0

shm_dump

名前

shm_dump 定義ファイル（*.inp)で定義された内容を表示する。

形式

shm_dump (-hb | -nt | -p | -g )[-k shared_memory_ID]

オプション

-hb hist.inpで定義されたhbook形式のヒストグラムのリストを表示する。
-nt hist_nt.inpで定義されたntuple形式のヒストグラムのリストを表示する。
-p scaler.inpで定義されたパラメータのリストを表示する。
-t test.inpで定義されたゲートのリストを表示する。
-k shared_memory_ID -kオプションを指定しない場合のdefault値は、-k 0

補足

unix標準コマンドipcsで、shared memory, semaphoreの使用状況を見ることもできる。

shm_clear

名前

shm_clear アナライザが確保したshared memoryを解放する。

形式

shm_clear [-k shared_memory_ID]

オプション

-k shared_memory_ID -kオプションを指定しない場合のdefault値は、-k 0

補足

unix標準コマンド ipcrm(1)を使うこともできる。

scaler

名前

scaler アナライザの処理したイベントのスケーラ表示

形式

scaler [-k shared_memory_ID] [-s updating_interval] [-i]

オプション

-s スケーラの値の更新の時間間隔。単位は秒。default値は -s 3
-k shared_memory_ID -kオプションを指定しない場合のdefault値は、 -k 0
-t text mode: text fileにredirectしたい場合に使う。
- 例 scaler -i > temp.txt

入力

scaler.inp スケーラ表示の定義ファイル。

起動後のコマンド

q: Quit
m: トータル／１秒当たりのモード変更のトグル。
0,1,2 表示ページの切替え。

リソースの種類

scaler.inp パラメータの定義、設定。
hist.inp HBOOK形式のヒストグラムの定義。
hist_nt.inp ntuple形式のヒストグラムの定義。
gate.inp ゲートの定義。
scaler.inp スケーラ表示の定義。

prm.inp

名前

prm.inp アナライザ実行時にアナライザ内部で参照する値を設定する。

宣言

iev(n)にint_prm_nameという名前をつける。 nは整数
```
       i(n) == int_prm_name(1)
```
rev(n)にreal_prm_nameという名前をつける。
```
       r(n) == real_prm_name(1)
```

注

EQUIVALENCEで宣言された名前と同じである必要はないが、混乱を避けるため同じ名前にすべき。

代入

       int_prm_name(m) := int_value
       real_prm_name(m) := real_value

mは整数、int_value,real_valueは整数または実数。この文により、
- iev(n+m-1)がアナライザ起動時にint_valueに設定され、
- rev(n+m-1)がアナライザ起動時にreal_valueに設定される。
また、
- int_prm_name(m1:m2) := int_value
- real_prm_name(m1:m2) := real_value
m1,m2はm1＜m2を満たす整数。とすると、iev(n+m1-1)から、iev(n+m2-1)がint_valueに、 rev(n+m1-1)から、rev(n+m2-1)がint_valueに設定される。
コメント行
- ! で始まる行。

hist.inp

名前

hist.inp アナライザが出力するhbook形式のヒストグラムの定義

書式

一つのヒストグラムの定義は一行に書く。次の項目を指定できる。
hist_name
- ヒストグラムの名前。 20文字以下でスペースを含まない文字列。行の先頭になければならない。必須。
/IDX idx_number
- アナライザがrev(idx_number)に代入する値をグラムにする。省略時は一つ前のヒストグラムと同じになる。
/IDY idy_numver
- /IDXで指定された値との二次元ヒストグラムを作る。 /IDYの頁がないと一次元のヒストグラムを作る。
/X channel_number low_edge high_edge
/Y channel_number low_edge high_edge
- channel_numberは整数、low_edge、high_edgeは実数。 CERNLIB HBOOKの HBOOK1*、HBOOK2*の引数に準ずる。
/DIR //PAWC/dir_name
- ヒストグラムのdir*。topdirから指定する。topdirは//PAWC* でなければならない。新たなdirを指定する場合一階層しか新たなdirを作れない。省略時は一つ前のヒストグラムと同じになる。
/TE test_name
- test_nameは20文字以下のcharacter。 gate.inpで指定したtest_nameの結果がtrueの時だけHFILL*する。省略時はすべてのtest_nameの結果に関わらずHFILL*する。
/CY event_number
- event_numberは0から9までの整数。どのイベントに対してヒストグラムをHFILL*するかを指定する。 0にするとすべてのイベントに対してHFILL*する。この場合 /TEの指定は無効になる。
/BL block_size
- 一つのイベントでrev(idx_number)からrev(idx_number+block_size-1) までHFILL*する。
コメント行
- ! で始まる行。

hist_nt.inp

名前

hist_nt.inp アナライザが出力するntuple形式のヒストグラムの定義

書式

hist_name
- ヒストグラムの名前。 20文字以下でスペースを含まない文字列。行の先頭になければならない。必須。
/IDX idx_number
- アナライザがrev(idx_number)に代入する値をヒストグラムにする。省略時は一つ前のヒストグラムと同じになる。
/TE test_name
- test_nameは20文字以下のcharacter。 gate.inpで指定したtest_nameの結果がtrueの時だけHFILL*する。省略時はすべてのtest_nameの結果に関わらずHFILL*する。ただし、一つのevent_numberにたいして、一つのtest_name しか定義できない。また、すべてのhist_nameに/TE オプションを付ける必要がある。
/CY event_number
- event_numberは0から9までの整数。どのイベントに対してヒストグラムをHFILL*するかを指定する。 0にするとすべてのイベントに対してHFILL*する。この場合 /TEの指定は無効になる。 Colummn-Wise-Ntuple HBNAMEでの IDに相当する。
/DIR dir_name
- dir_nameは20文字以下のcharacter。Colummn-Wise-Ntuple HBNA MEでのCHBLOCKに相当する。省略時は一つ前の定義と同じ。
/FORM form_name
- Colummn-Wise-Ntuple HBNAMEでの配列の大きさ、値の領域の指定、 form_nameの書式、
  - 値が実数の場合。
```
(number_of_array)
```
    number_of_arayはhist.inpでの/BLに相当する。
  - 値が整数の場合。
```
1 (number_of_array)[low_edge,high_edge]
```
    ただし値が指定した領域を越えるとエラーとなる。例： /FORM (10)[0,63] この場合、10個の要素からなる配列で、値の取り得る範囲は 0から63すなわち6bitで表せる整数。
```
2 (number_of_array)::number_of_bit
```
    例： /FORM (3)::16 この場合、3個の要素からなる配列で、16bitで表せる整数。値の取り得る範囲は0から65535までのあたい。省略時は一つ前の定義と同じ。

gate.inp

名前

gate.inp ゲート、テストの設定ファイル。

書式

一つのtestの定義は一行に書く。次の項目を指定できる。
- test_name testの名前。 20文字以下でスペースを含まない文字列。行の先頭になければならない。必須。二つめ以降の項目にはつぎのものが指定できる。
- /GATE gate_number id_number low_edge high_edge
  - gate_numberは、他のgate、testと重複しない正の整数。 id_numberでしめされるrev(id_muber)が、 low_edge < rev(id_muber) <= high_edge を満たせばtrue.
- /EGATE gate_number id_number low_edge high_edge low_edge ＞＝ rev(id_muber) または rev(id_number ＜ high_edge を満たせばtrue.
- /AND gate_number gate1 gate2 gate3 ...
  - gate1、 gate2 、gate3...はすでに定義されている他のgate、 testのgate_number。
  - gate1、 gate2 、gate3...のすべてがtrueならばtrue。 operandの総数は20個まで。gatei(iは整数）に負の整数を指定すれば、 |gatei|のcomplimentaryを用いてtrue,falseを判断する。
- /OR gate_number gate1 gate2 gate3 ...
  - gate1、 gate2 、gate3...のいずれかがtrueならばtrue 他は/ANDと同様。
- /GCUT gate_number graphical_gate_number
  - 二次元のグラフ上で多角形をマウスで指定し、dataがその中にあればtrue。頂点の数は最大20点。
  - graphical_gate_numberは、正の正数。PAW上で g_cut.kumac を実行すると、graphical_gate_number.cutというファイルができる。
  - g_cut.kumac のオプションはオプションなしで実行時のコメントを参照。
  - g_cut.kumacはアナライザー実行中または、実行後で shared memoryが存在るときに実行しなければならない。

コメント行

! で始まる行。

scaler.inp

名前

scaler.inp スケーラ表示の定義ファイル。

書式

二つのsucalerの定義を一行に書く。次の項目を指定する。
- scaler_name supaceを含まない25文字
- scaler_number1 アナライザで定義されたスケーラのaddress 0から99: NIM信号でincrementされるハードウエアスケーラ。 100から199: アナライザでincrimentされるソフトウエアスケーラ。
- scaler_number2 sucaler_number1 と同じ。